「SDGsヒーローを活用した産官学・地域連携型探究学習」を
仙台育英学園沖縄高等学校にて実施!
株式会社ギルドヒーローズ(所在地:東京都千代田区、代表取締役:森井聡)は、沖縄県沖縄市、学校法人仙台育英学園と探求学習(総合的な探求の時間)における共同教育研究を行い、仙台育英学園沖縄高等学校の探求学習において、「SDGsヒーローを活用した産官学・地域連携型探求学習」を2023年10~12月にかけて実施しました。
■ 取り組みの背景
沖縄県沖縄市で広域通信制課程と全日制課程の学校を設置する学校法人仙台育英学園からご要請をいただき、学校法人仙台育英学園と探究学習(総合的な探究の時間)における共同教育研究を行い、ゲーム×マンガスキルの習得でSDGsを学習する教育研究を実施すること、そして沖縄市のPRに貢献する地方創生プログラムの開発および実施を目的とする共同教育研究での連携協定を締結しました。地方創生教育プログラムを共同開発し、ILC沖縄における探究学習(総合的な探究の時間)の授業において、2023年10月~2024年1月の4か月をかけて実施することとなりました。
実施した探究学習の概要
○対象 | 仙台育英学園高等学校 広域通信制課程 IL C沖縄eフレックスコース |
○開催日時 | 2023年10月~2024年1月まで計12回 |
○授業内容 |
①沖縄市役所による「沖縄市の都市計画(沖縄市のSDGsの活動含む)」授業 ②自ら考えるSDGsゲームの制作 「SDGs ワールドクエスト」 ③マンガスキル講座 「ストーリー/キャラクター/イラスト基礎」 ④起業家入門授業 「起業家マインド/パートナーシップ形成/プレゼンテーション」 ⑤SDGsヒーローイラスト最終制作および発表(プレゼンテーション) |
教育の目標
○自ら考えて未知の課題を解決する力を養う探究学習において、地元沖縄市の現状と課題を理解することで、世界的な課題であるSDGsを地元沖縄市で達成するための方法を学び、考える。
○SDGsの目標を達成するためのアイデア、ストーリーを、アートの力(マンガスキル・キャラクター制作)によって可視化する方法を学び、考える。
○地方創生に欠かせない要素である地域連携・産官学連携のパートナーシップにより、地元沖縄市のPR/シティプロモーションを体験する。
授業の進め方と教育パートナーおよび成果
○高校生たちが沖縄市のSDGsをゲームで学び、SDGsの目標を達成するアイデアやストーリーを考えてマンガの主人公(ヒーロー)を描くようなイメージで沖縄市のPR/シティプロモーションにつながるSDGsキャラクターを生み出します。その過程の中で、SDGsや地元沖縄市のこと、課題を発見・解決する方法を学び考えます。
○パートナーシップとして、仙台育英学園の先生方や、沖縄市役所・沖縄市教育委員会・沖縄振興開発金融公庫・日本グローバル演劇教育協会・民間企業(ギルドヒーローズ)といった学校内外と連携し、1つのキャラクターを生み出す体験で構成されています。
○今回の授業は、高校生・沖縄市・地域のパートナーとの「協働」がテーマになっており、学習の成果として沖縄市のシティプロモーションの実施および産業振興にもつながります。
■ 沖縄市役所による「沖縄市の都市計画(沖縄市のSDGsの活動含む)」授業
沖縄市役所の職員(政策企画課)の2名から沖縄市のSDGsの取組みと都市計画についての話を聞き、地元沖縄市の現状と課題について考えました。
■ 自ら考えるSDGsゲームの制作 「SDGs ワールドクエスト」
沖縄市役所による沖縄市の都市計画(SDGs準拠)での学びを参考に、高校生たちが地元沖縄市のSDGsの取り組みを個人・企業・国家の視点で考えて洗い出しSDGsをテーマにした教育ボードゲーム「SDGsワールドクエスト(非売品)」のカードとして自分たちでゲームを製作しました。
SDGsワールドクエストは実際にSDGsの推進活動に行動することを目的としたボードゲームで、プレイヤーが直接SDGsの目標達成に向けたリアルな活動に参加し、その過程で学びながらSDGsに関する自身の体験やアイデアをゲームに採用できます。SDGsゲーム制作により意識を高めることを促す設計になっています。ゲームを通じてSDGsに必要な知識と理解を深めるとともに、実世界での行動変容へと繋がる仕組みです。
学生たちは自ら考え作ったゲームで遊びながらSDGsを身をもって学習(ゲーミフィケーション)するので知識の吸収と定着が早くなります。
■ マンガスキル講座 「ストーリー/キャラクター/イラスト基礎」
ストーリーやキャラクター、イラスト表現に必須となる「読者に伝えるテクニック」は、創作の分野に限らず、社会生活においても非常に有用なスキルです。ファンタジー要素を含むオリジナルストーリーを筋道立てて考え発表することで、論理的思考、国語力と伝達力も磨かれます。
そして、ギルドヒーローズが描くマンガやキャラクターの世界観を参考に、高校生たちは自らが考えたオリジナルのSDGs物語をつくりました。高校生たちが描いたキャラクター、ストーリー設定、絵コンテ作品例です。
■ 起業家入門授業 「起業家マインド/パートナーシップ形成/プレゼンテーション」
起業する・しないに関わらず、これからの不確実な時代を生き抜くためには、起業家のように自ら行動し、課題を発見・解決できる能力と考え方が必要です。起業家マインドをはじめ、行動を成功に導くためのパートナーシップ形成の方法、相手の意識に訴えかけるプレゼンテーションの方法を学びました。
プレゼンテーションは、表現のプロである日本グローバル演劇教育協会による指導を受けました。
■ SDGsヒーローイラスト最終制作および発表(プレゼンテーション)
地元沖縄市のSDGs授業をしていただいた沖縄市役所と生徒が一緒になって制作に取り組んだ仙台育英学園の先生方など、多くのパートナーの協力を得て最終制作および発表(プレゼンテーション)に臨みました。
高校生30名が学校長・教育長・金融公庫・民間企業の前で発表し、沖縄市教育長 比嘉様による講評が行われました。
沖縄市教育委員会教育長および沖縄金融公庫様から制作したキャラクターの講評をいただき、高校生2名が考案したSDGsヒーローが採用されました。
SDGsヒーローの作成を通じて、生徒たちは個人、地域、企業、国家と様々な視点で社会課題を分析し、課題解決にむけて空想を含めた柔軟な発想を持ち、表現・発信することができました。ビジネスを含む社会の中で新しい事を起こしていく上では、現状に異議を唱え、挑戦することが重要とされていますが、本授業がその第一歩を踏み出す貴重な機会となりました。本授業を踏まえて、起業にむけた創業計画書を作成する次の学習に繋げて参ります。
学校法人仙台育英学園 常務理事
仙台育英学園沖縄高等学校 校長 加藤 聖一
私たちの周りには、いつも小さな新しい発見や気づきに溢れています。それをいかに感じ取り、自身の問いに昇華させ、情報を分析し、自ら考案したキャラクターに託して問題解決に立ち向かう。まさに、探求学習の目指す「生徒の主体性」が鮮明に発揮された発表会でした。それは今、注目を集めるウェルビーイングに確実に繋がりますし、自身の将来の選択肢を広げる契機にもなるはず。生徒の秘めたる可能性に期待が膨らむばかりです。
沖縄市教育委員会 比嘉 良憲 教育長